大会長挨拶

 

 

 フラットぷらっと2019 in 栃木の大会長を務めさせていただきます.理学療法士の斉藤嵩です.今回で11回目になるフラぷらは2008年に第1回目が行われ,東京→福岡→名古屋→福島→浅草→→沖縄→金沢→大分→大阪とタスキが繋がれてきました.

 今回のテーマは『試行錯誤』です.

 セラピストが行う仕事はヒト(自分,相手,第3者),時,場の違いで変化するために一つの答えがありません.様々な切り口から解決策を見つけようと試行錯誤することが必要です.しかし,解決策を見つけたとしても本当にその解決策が正解なのかは誰にもわかりません.我々のするべき事は出来るだけ多くの策を持ち(考え),どれが最も確からしいのか検討することです.だから,自分とは違う意見も受け入れ考えていく必要があります.フラットぷらっとの概念の一つとして,Next Clinical Discussion Space For the Futureというものがあります.私の記憶が正しければフラぷらスタート時からの考え方です.2019栃木大会のフラぷらでは試行錯誤の上,多くの人の意見を取り入れて,さらに良い方向へ行くのにはどうしたらいいのかを吟味するそんな場所にしたいと思っています.

 情報過多とも言われる今の時代,少し前に比べれば直ぐに情報を得られるようになりました.しかし,その分,目の前に起きていることを考えるという作業が疎かになっている風潮も見られます.フラぷらは教わる場ではなく,Discussionをする場です.セラピストの次の未来をDiscussionを通してみんなで作っていければと思っています.

 今大会では,特別講演,口述発表は行いません.ポスター発表のみ(50演題)とします.ポスター演題の中から特にみんなでDiscussionしたい内容に関してはDiscussion演題として全員参加型でを行う予定です.参加者の皆様を中心に会を作り上げ,最高の時間を共に過ごせればと思います.皆様,是非,栃木にお越しください.

 

フラットぷらっと2019 in 栃木大会長 斉藤嵩

フラットぷらっとへの想い

 

姿勢と動きの研究所 足と歩きの研究所

安里和也

 

フラットぷらっと2019@栃木の概要が決まったようです。

思い起こせばスタートは2008年、11年の時が流れ、11回目を迎えようとしています。

そこで発起人として一言だけご挨拶させていただきます。

「 フラットぷらっと 」の基本的スタンスはフラットぷらっと2019@栃木のホームページのトップの文面にもある通り、「臨床的思考における全ての上下関係を取っ払い、目の前に起こるヒトの現象と症状とその背景について真剣に議論しあえるを目指し、明日の積み重ねである未来の臨床をより良くしていこうという趣旨の基、会を重ねてきました。

最近の世の流れとしてAIなどの技術が普及し、客観的なデータとして物事を分析し、効率よく作業を行うという流れは加速度的に進化しています。医療においてもそれは例外ではなく、様々なデータから確率論的に言えることが増えてきていると思われます。ただ、実際の臨床場面では、知識としてのデータの重要性は否定しませんが、そのデータに固執しすぎるが故に目の前の大事な現象を見過ごすことが多くなることも予想されます。

ヒト対ヒトである医療、その中でも特に密に接する時間の長いセラピストとしては、ヒトの多様性を持った反応をしっかりと拾えることが重要であり、他の人の意見を汲み取りながらのディスカッションというは、そのトレーニングとしてもとても効果的だといえます。

今大会のテーマである試行錯誤はまさにフラットぷらっとに相応しいテーマであり、皆さんの日々の疑問をぶつけ合えるになれるものと楽しみにしています。

ご自分の考えがある方は発表や質問を通してディスカッションし、まだご自分の考えを探している途中の方は周りの皆さんのディスカッションを見聞きし、考え方の根底に触れ、ご自分の考えの礎を学んでみてはいかがでしょうか?

様々な方のご参加を楽しみにしております。

当日も含めて、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

2019125